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軽くなる生き方 - 必要最小限の荷物で人生という旅をおくるための一冊

2012/11/12 12:51

軽くなる生き方」を読んだら重くなったなぁ、などと感じつつ、巻末の「解説」に読み進んだら、解説の冒頭にも同じようなことが書かれていた。

筆者の松浦さんが、中学生時代に問題児であった頃の告白、高校時代の挫折、何のあてもなく旅だったアメリカ行き、実は暗黒時代だったアメリカ生活、アメリカ滞在中にホームレスからカチカチの冷たいピザをもらうまで落ちぶれた一時期、知り合いのアメリカ人の家に遊びに行った際に、机の上にあったチョコレートを思わずポケットに入れてしまった話、仕事もなくお金もなく、さらに見栄を張るべく嘘までつき、さらに友人からは、「お前の話がすべて嘘だってことくらい、まわりのみんなが知っているよ」と告げられ、奈落の底に落とされるような思いをした日々のこと・・・。そんな人生を台無しにするほどの痛い目にあい、嘘の怖さを知った経験の中から、松浦さんは「正直・親切」の大切さを知ったという。そしてさらにその後軽いうつ病にかかった話・・・。

暮しの手帖編集長であり、家庭をお持ちの社会的立場のある著者がオープンに語るには、あまりにも重く、辛い過去の話の数々だ。
松浦さんは本書の中で次のようにも書かれている。

仕事でも人生でも誰かと深くかかわりたいなら、まず自分から、情けなさをさらけ出してしまおう。「異常」なところを見せ、格好悪い面をオープンにし、まるごとでかかわろう。そうしてこそ、本当の意味で公私の区別がつく。仕事の場ではきちんとルールを守りつつ、相手の人間性を尊重することもできると、僕は思う。
松浦弥太郎軽くなる生き方』サンマーク文庫、43ページ)

前述のような松浦さんご自身の重く辛い過去の素性をさらけ出し、本書の中で告白することにより、読者とのディープなかかわりを、本書を通して身を持って実践されているのかもしれない。また、本書ではこのようにも書かれている。

いざというとき、この人についていくか、黙ってこの人の言うことを聞くか・・・。それは仕事ができるとか、立派な上司という観点ではなく、人間としてその人を信じることができるかどうかで決まる。
いざというとき、この人になら任せてもいい、この人ならきっとやってくれる・・・。その覚悟は、仕事ができて優秀な人材だという理由だけではない。人間としてその人を信じられるかどうかで決まる。
松浦弥太郎軽くなる生き方』サンマーク文庫、42ページ)

「軽くなる」ということは、「荷を下ろす」ということでもある。 本書ではもちろん重くなることばかりでなく、荷物を下ろしながら、必要最小限の荷物で(人生という)旅をするということを読者に示してくれている。前述の、自分から情けなさをさらけ出してしまおう、「異常」なところを見せ、格好悪い面をオープンにし、まるごとでかかわろう、も、軽く生きるための一つの荷の下ろし方としてのヒントなのかもしれない。

まずは人生という旅をするにあたって、何を持って行くかを考えることからはじまる。

「絶対にいる」と思い込んでいたものだ、いらない。
お椀のような「よけいそうなもの」が、心の支えというくらいに大活躍する。
普段は「いる・いらない」などと想像したこともないものが、必要になる。
この旅で僕は、「人生の旅の荷物」について、改めて考えるようになった。
松浦弥太郎軽くなる生き方』サンマーク文庫、178ページ)

そして、その中で大切な持ち物の一つが、「浮き輪」だ。

人生の「浮き輪」をたくさん用意しておく

海は必ず荒れるし、船が沈みそうになることもある。
だからこそ、溺れるという前提で船出しよう。
常に浮き輪をもっていれば、ひるむことなく大海原に出ていくことができる
そんな大事な浮き輪だけを持って、いざ、軽やかに行こう。
松浦弥太郎軽くなる生き方』サンマーク文庫、174ページ)

家族という船、会社という船で旅に出た時に、自分は家族に、そして社員に対して、どれだけの浮き輪を用意しており、必要な時には、すぐに差し伸べるあげる事ができるだろうか。

もしかすると生きていくことは、荷物を背負って一人、上ったり下ったりを永遠に繰り返すことなのかもしれない。歩きながら、僕はこんなことを考えていた。
だったら上りがきつくても、下ってばかりいるようでも、確実に前進していると信じた方がいい。
上りでも下りでも、本当に必要なものを、できれば軽い荷物にして。
松浦弥太郎軽くなる生き方』サンマーク文庫、178ページ)





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