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ワイルドサイドを歩け

2013/01/14 01:35

すでに何日も前に読了していたにもかかわらず、本書のレビューを如何にまとめようか、ここ何日もずっと考え、書きあぐねていた。
著者のロバート・ハリス氏が、青年期の頃から異なる文化背景を有する数々の異国の地で経験してきた様々な出来事に比べ、サラリーマン人生だけを歩んできた自分の人生経験の乏しさ、人生観の乏しさ、世界観の狭さ・・・。そんなギャップが多くのストーリーに対し大きな感銘をもたらせてくれた。感銘する多くのストーリー。それは時にはある種の「憧れ」と言ってもいい。

「ロウ・ポイント」が滲みた。
本章で著者曰く、「今の日本ではかなりの数の人間が、このロウに直面しているのではないかと思う」と書かれている。全く同感だ。

高校時代から国内、海外をヒッチハイクした著者。高校卒業後にシベリア鉄道に乗ってモスクワへ渡り、ヨーロッパからインドまで半年間の旅に出、その道中で様々な経験をしてきた著者。大学卒業後には東南アジアを放浪し、バリ島に1 年滞在し、オーストラリアへ渡り、1988年までのべ16年間の滞在の間に多くの経験を重ねてきた著者・・・。私から見ればそんな人生の「強者(つわもの)」であろう著者にも、ロウ・ポイントが訪れたことがあったのかと知ると感慨深い。それ故、そこから発せられるメッセージには、人をポジティブにし、勇気づけるものがある。

ロウ・ポイントというやつは、来るのが見える時もあれば、何の予測もなしにやって来る時もある。後者の場合、どう対応すればいいのか、ずっと考えてきたが、いまだにはっきりした答えは見つからない。その内容によって対応策が変わるからだ。
運を天に任せ、前向きに突っ込んでいく、これが一番いい姿勢だと思う。いくら抵抗したり、運命を罵っても、起こってしまったことを変えることはできないからだ。反動や抵抗は無駄な努力を生む。そんな時間があるのなら、新しい局面を受け入れる努力をしたほうがいい。
ロバート・ハリスワイルドサイドを歩け』講談社+α文庫、49ページ「ロウ・ポイント」)

確かに人の力量が試される時ではあるけれど、勝負は長いものである。最初に出てきた自分を非難したり、嫌ったりしていたら、その奥にある本当の力を発揮することができなくなってしまう。こんな時こそ、長い目でゆっくりと自分を見守ってあげるべきである。そして、やれることをやって、あとは運の流れが変わるのを待つのだ。
ロバート・ハリスワイルドサイドを歩け』講談社+α文庫、50ページ「ロウ・ポイント」)

誰にでもロウな時はある。起きてしまったことを変えることはできない。ロウな時にはいち早くスイッチし、できるだけ楽しく優雅に生きることを考えたい。
夢は消えてしまったと捉えるより、状況は変わった、と捉えたい。そして、やることをやったら、自分にとって次なるチャンスを探すにはどうしたらよいのか、と考えたい。

Munich, Germany

「運の波にはうまく乗れ」
運とは一体何なのか? 人生にはupなときもあればdownな時もある。ハイな時もあれば、それこそロウな時もある。よく言うところの「運のいい人」もいれば、「運の悪い人」もいる。そもそも運とは何なのか。

世の中には決められたとおりに物事が運ぶこともあるが、そうでないことも多い。いや、むしろそうでないことのほうが多い。そんな中でどのように運の波に乗るか。
著者はその多くの人生経験の中から、新しい経験を最大限に活かそうとすること、ポジティブであること、行動を起こして新しいチャンスを切り開くこと、偶然の出来事を活用すること、選択肢をつねにオープンにしておくこと、そして人生に起きることを最大限に活用すること、等々を、ごく自然に体得されてきたのではないだろうか。そのように思えてならない。

では、どうやって波にのるのか。「運を天に任せる」という言葉・・・これがすべてを語っていると思う。リラックスすること、肯定的に物事を考えること、そしてあとは天に任せること。
ロバート・ハリスワイルドサイドを歩け』講談社+α文庫、254ページ「運の波にはうまく乗れ」)

人間は誰しも欲しいものがいっぱいある。それを手に入れるためには、もちろん努力をしなくてはならないが、強引に掴み取ろうしたりすると、欲しいものは手に入るかもしれないけれど、何かを犠牲にしてしまう危険があるし、次につながらない場合が多い。
逆にやることはやって、あとはリラックスしてそれがやって来るのを待っていると、まるで奇跡のようにそれは自分の元へやって来るし、思ってもみなかったようなプラスαが付いてくる。こういう経験を、僕は何回も味わってきた。
ロバート・ハリスワイルドサイドを歩け』講談社+α文庫、255ページ「運の波にはうまく乗れ」)

これらにある「肯定的に物事を考えること」「やることはやって」というところがポイントなのだろう。
以前に読んだ「その幸運は偶然ではないんです!」に通じるものを感じた。

ワイルドサイドを歩け
Lou Reedの "Walk on the wild side" を聴いてみた。歌詞そのものはニューヨークの怪しげな世界を歌ったものだが、Lou Reedがあくまで淡々と歌い上げるその曲は、著者が言うように確かに「あの飄々としたメロディーがまず、くよくよ悩む自分を嘲笑する」感じがするし、「あの女性コーラスもどこか無責任な感じ」がする。

ワイルドサイド・・・。それは、

人間一人ひとりによって、それは違う世界なのかもしれない。そこは場所ではなく、心の領域、心の状態だからだ。
ロバート・ハリスワイルドサイドを歩け』講談社+α文庫、261ページ「ワイルドサイドを歩け」)

自分はこれからの人生の中で、どこで、どのようなワイルドサイドと出会うことができるのか、などと考えてみると楽しくなった。

Lou Reedの歌声とその曲は「そこのお前さん、そんなに肩肘張るなよ。肩の力を抜いて、ゆっくり、リラックスして楽しくやっていこうぜ。」と聞こえた。

Madrid, Spain


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